2024年4月3日に実施したツイキャスで触れた話題のひとつ。

 

「アドバンス・ケア・プランニング」

 

今回は，少し重い話ですね。

私の話は重くなる傾向があるので，ときどきこのようなテーマになってしまうようです。。。

女風とも直接的に関係がないので，「命とはなにか」的なテーマが苦手な方はスルーしたほうが良いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では，始めましょう。

 

 

 

アドバンス・ケア・プランニングとは，「将来の変化に備え，将来の医療及びケアについて，患者さんを主体に，そのご家族や近しい人，医療・ケアチームが，繰り返し話し合いを行い，患者さんの意思決定を支援するプロセスのこと」と説明されます。

日本では，「人生会議」とも呼ばれますが，同じ意味です。

 

アドバンス・ケア・プランニングの重要性が問われる具体的なシチュエーションとしては，例えば，死期が迫っている患者さんがいたとして，延命措置をするのか，尊厳死をするのか，どちらかを選ぶ必要があるのだが，本人と家族で意見が食い違うとき，などが考えられます。

 

「家族は延命措置をしたがっているが，実は患者さん本人は尊厳死を希望している。しかし患者さんの症状が重くなっているため，意思表示できない。」

といったことが実際に起こるわけですが，このとき，患者さんの意思を尊重するためには，事前に「どうしてほしいのか」を周囲の人が聞いておく必要があります。

仮に一切聞いていなかった場合，本人の意思は無視されてしまい，結果，大きな苦痛を伴ってしまうことになるかもしれないのです。

 

この「どうしてほしいのか」を確認する行為が，アドバンス・ケア・プランニングです。

一対一で話をすることも良いでしょうが，言った言わないの水掛け論になる可能性もあるため，より丁寧に対応するためには，家族や医療チームを交えて話すのが良いとされています。

 

 

 

しかし，まだ会話することができる方を前に，「どうやって死にたい？」などとはなかなか聞けません。

言われた方も，気分を害されるかもしれませんし，むやみに不安を煽ることにもなるかもしれません。

 

そのため，いきなり直接的に死につながるような話をするのではなく，何が好きで，何が嫌いか，など，比較的簡単な話題から始めて，徐々に深く価値観を共有するのが良いと言われています。

 

そうなると，新たな視点が生まれます。

それは，例えば「何が好きで，何が嫌いか」といったやりとりであれば，年齢や状態に関係がなく話を始められるということです。

 

 

 

私がアドバンス・ケア・プランニングを学んだときは，仮にお子さんのいるご家庭でしたら，「子どもの頃から，家族みんなで価値観を共有するように努めるのが良い」と習いました。

 

例えば，好きな食べ物，嫌いな食べ物などは，相手が子どもでも簡単にできる話でしょう。

その際，子どもの話を聞くだけでなく，親のことも子どもに伝える，ということをするわけです。

もちろん，好みは変化しますので，上述のようなやりとりは継続していくことが望ましいでしょう。

 

思い返せば，自分が何を好み，どんな思想を持ち，何に恐れているのか，案外，人に話していないものです。

家族だけでなく，親しい友人や恋人など，身近な人と価値観を共有することに積極的になってみても良いのかもしれません。

 

 

 

以上，今回は重たいテーマとなってしまいましたが，アドバンス・ケア・プランニングの話でした。

女風というフィールドで，空気の読めない話題を容赦なく展開する私ではございますが，今後ともよろしくお願いいたします。。。

 

 

 

【出典】

アドバンス・ケア・プランニング（ACP）―人生会議―．公益社団法人 東京都医師会．Retrieved April 27，2024 from https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/acp

 

 

 

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