写真を撮るのが好きです。
綺麗な景色を見つけると、つい足を止めてしまう。
光の角度や影の形、風の流れまで、
レンズを通すと全部が違う表情になるのが面白くて。

よく街を歩きながらシャッターを切ります。
冬の澄んだ空気や、夕暮れの淡い色。
そういう“静かな瞬間”を集めるのが好きです。

この仕事をしていると、
人の表情にも同じように“光”があることに気づきます。
心がほぐれていくと、
目元の影が優しくなっていく。
ほんの少し笑うだけで、輪郭が柔らかくなる。

そういう変化を見ると、
写真じゃなくても、
人って美しいなと思います。

今日もお客様を送り出したあと、
ふと思ってポケットからスマホを取り出しました。
「今の表情を、撮って残せたらいいのに」
そんなことを考えながら。

でも――

撮れたのは、
フロントのガラスに映った自分の疲れた顔だけでした。

…どうやら、まだまだ修行が必要みたいです。

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ジムで筋トレと有酸素運動をした後でかなり疲れた顔をしています。
フロントのガラスに映った自分の疲れた顔ではありません