ここのバーは窓が丸いお店なんだ
潜水艦の中にいるみたい

天井を這っているダクトが雑に白で塗られていた

みんな色々ある
本当の事って簡単には話せない

僕の普段？
普段はただただ思考と感情をオフにしている

ねえ
人間に向いている人っているのかな？

天井に大きく右手を伸ばしながら質問された

向いている人なんていないと思う

必要とされているって感じたい
息が出来ているって感じたい

わかる？この気持ち？

 

返答に間が空いた時点でわかってないんだろう

またご飯一緒に食べよう
本当だよ

隣のタバコの煙が照明に反射して
小豆色の円になっていた