写メ投稿
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2025-08-22
頑張ったね
ドアを開けると、ほのかなアロマの香りが漂ってきた。
落ち着いた照明に包まれた空間は、まるで外の世界から切り離されたように静か。私は案内されるまま、ふかふかのタオルが敷かれたベッドに腰を下ろした。
「今日はゆっくりされてくださいね」
セラピストの柔らかな声に、少し強張っていた気持ちがほどけていく。
シャワーを浴びてからベッドに横たわると、温かい手で足、ふくらはぎ、太ももとマッサージしてもらう。太もものマッサージ中、時おりセラピストの手が触れる。ビクッ!、私は思わず反応してしまった、、早く触って。。。
掌が背中をゆっくりと滑り、円を描くように筋肉をほぐしていく。
肩に溜まっていた重さが、少しずつ溶けて流れ落ちていくようだった。
腰のあたりに手が移ると、深い呼吸が自然にこぼれる。
足先まで丁寧に流されると、自分の体が自分のものではないくらい軽くなる。
「強さは大丈夫ですか?」と耳元で問われ、
「ちょうどいいです」と答えると、また静かな音楽の中に身をゆだねた。
最後に背中を包み込むように優しく押さえられたとき、
全身がすっかり解きほぐされていることに気づく。
目を開けると、温かな笑顔が待っていた。
外に出る前のひととき、まだ夢の中にいるような心地よさが続いていた。