写メ投稿
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2025-05-18
夕日に溶けて夜明けに消えて
夕日に溶けて、夜明けに消えていく時間。
その狭間に立ち尽くし、ふと空を見上げた。
昼の喧騒が名残を残しつつも、静けさがそっと降りてくる。
ああ、夜の空ってこんなに優しかったっけ。オレンジから群青へ、そして漆黒へ。
まるで誰かの心のうつろいを見ているようで、
不安も、期待も、全部を抱きしめてくれる気がした。
冷たかった風も、どこかぬくもりを帯びている。誰にも言えなかったこと。
笑ってごまかしてきたこと。
自分でも気づかぬふりをしていたことが、
空の深さに溶けていった。夜明けが近づくにつれて、
少しだけ泣きたくなった。
それは悲しみじゃなく、
今日という一日を見送る静かな祈り。「大丈夫」って、誰かが言ってくれた気がした。
それが空だったのか、自分の心だったのか、
もうわからないけれど、
確かに、あの時感じた。あたたかくなった夜空の下で、
僕は今日をそっと手放す。
明日も、きっと、
こうして空を見上げたくなるのだろう。—— 夕日と夜明けの間で、僕は少し、強くなれた気がした。