数十年前、アメリカのスタンフォード大学で
4歳の子どもたち200人が被験者になった
まず子どもが1人ひとり部屋に呼ばれる
机の皿の上にマシュマロが1つ置いてある
そして実験者は子どもにこう伝える
「わたしは今から用事があってこの部屋を出なくちゃいけない。でも、15分後に帰ってくる。そこでもし君がマシュマロを食べずに残しておくことができたら、そのときはもう1個マシュマロをあげよう。でも、もし君が食べてしまったら、もうマシュマロはあげられない」
こうして実験員が部屋を出ていった後も
部屋の様子は監視カメラで観察された
すると子どもたちは、
マシュマロを触ったり
匂いを嗅いだり
はたまた自分の目を手で覆ったり
後ろを向いてしまったりと
さまざまな反応を示した
ただ、大半の子どもは
マシュマロをすぐに食べることはせず
少なからず我慢しようという努力は見せた
結果、15分後、全体の約3分の2の子どもは
我慢できずマシュマロを食べてしまったが
残りの3分の1の子どもは15分間我慢して
2個目のマシュマロを手に入れた
我慢できた子どもの多くは、
前述のように
マシュマロができるだけ
目に入らないように工夫をしていた子たちだ
この実験には続きがある
18年後、子どもたちが22歳になったとき
追跡調査をした
するとマシュマロを食べたグループより、
食べなかったグループのほうが
成績優秀者が多いという
統計的に有意な結果が出た
さらにその23年後、彼らが45歳になったとき
もう一度、追跡調査が行われた
すると
マシュマロを我慢できたグループのほうが
明らかに社会経済的地位が高かった
いうなれば、より“成功”していたという
目先の欲望にとらわれることなく、
長期的な利益を考えて判断できる人は、
人生で成功しやすいということ
マシュマロ実験の結果は
裏を返せば、
子ども時代の“自制が利く”という資質は、
大人になってもずっと継続するということ
子どものころにその資質がなかった人は、
大人になってからでは
もうどうしようもないのか?
決してそんなことはなく
情動にブレーキをかけ、
長期的に見て
よりよい判断を下すための脳の機能は、
大人になってからでも
ちょっとした工夫で伸ばせるわけです
それはまた後日
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真島(ましま)
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