このタイトルで
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』
を、思い出したあなたとは仲良くなれそうです。
思い出さなかったあなたとも仲良くしたいです。
「仲良くなる」ってどういうことか
「仲良くなる」にはどうしたらいいか
そんな疑問に答えてくれるのがこの作品だと僕は思います。
有名な、王子さまとキツネのやり取り。
キツネが王子さまに言います。
「おれを飼い慣らしてくれ!」
飼い慣らす、っていうのは独特な表現だけど
『星の王子さま』の中では
飼い慣らし合う=仲良くなる、という意味で使われています。
王子さまはキツネに問います。
「(飼い慣らすには)何をすればいいの?」
するとキツネは答えます。
「焦らないことだ」
そしてこう続けます。
「きみはまず、おれからちょっと離れたところに座る。こうやって草むらの上にね。おれはきみを横目で見るけど、きみは何も言わない。言葉は誤解のみなもとだから。でも、日を追うごとに、きみは少しずつ近くに座っていい…」
大切なものは、目には見えない。
そして目に見えない大切なものは一つではありません。
たくさんあると思う。
そのうちの一つが「人との距離感」。
近すぎてもいけないし、遠すぎてもいけない。
その機微を、キツネは教えてくれています。
ところで、アンモモの初回施術には必ず1時間ほどのコンサルテーションがつきます。
入店間もない頃の初期講習ではこのコンサルテーションのやり方をみっちり習うのですが、
そのときの重要ポイントの一つが「横並びに座ること」。
見つめ合うのも大事だけれど、
最初から顔を向き合わせてしまったら、
お互いがお互いに感じる距離感がまったく同じでないとたちまち破裂してしまいます。
横並びで座れば、
お互いを近くに感じながらも、
じっくりゆっくり距離感を調節していける。
サン=テグジュペリはこうも言っています。
「愛することは互いに向き合うことじゃない。愛するとは、一緒に同じ方向を向くことだ」
同じ方向を向くことができてはじめて、
向き合ったときの幸福を得られるんだと思います。
目には見えない、あなたとの距離感。
見えないならば、感じられるように。
「心で見ないとよく見えない」から。
ふゆきでした( ´◡‿ゝ◡`)