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  • 2024-11-09

    邦画への苦手意識

    よく「キムタクは何を演じてもキムタクにしか見えない」という意見を聞く。
    故に演技が下手である、と概ねネガティブな意味合いで言われているようだ。

    僕は木村拓哉さん以外も全員、その人にしか見えない。
    役所広司さんは役所広司さんだし。
    香川照之さんは香川照之さんだし。
    堺雅人さんは堺雅人さんだ。
    山﨑賢人さんは天下の大将軍を目指す中華の少年には見えないし、北海道の金塊を探す不死身の元軍人にも見えない。
    山﨑賢人さんは山﨑賢人さん以外の何者にも見えない。
    女優さんも然り。

    僕には役者本人以外の誰かに見えるという感覚が分からない。
    「役者」という職業に対して、あるいは「演技」という行為に対して、理解が絶望的に足りていない。
    「演技が上手いか下手か」の評価が出来ないというより、そもそも「演技が上手いか下手か」という価値観が無く、そういう見方が出来ない。
    もちろん言わずもがな、これは俳優さん達の演技力の問題ではなく僕の感性の問題である。
    子供の頃からそうなのだ。

    東京03のコントは面白いと思う。
    でも彼らのコントを見た人達は、二言目には「演技力があって」と評価する。
    それを言われた途端に僕は疎外感を覚えて、気持ちがスン…ってなってしまう。

    ではなぜ洋画は観れるのか。
    もはや役者の存在そのものがキャラクターのようなものと認識しているからだと思う。
    ブラッド・ピットは役を演じなくても、もはやブラピというキャラであり、ほぼフィクションに近い存在のように感じる。

    邦画にも面白い作品はたくさんあるはずなので、抵抗なく観れるようになりたいのだが…。
    この感性は後天的に調整することは可能なのだろうか!?


    「生まれて初めてリンゴを見た人」を演じている僕以外の何者でもない僕。
    そしてヨーグルチョコ味のリンゴ飴。