師走に入り、街の空気もどこかせわしなくなってきた。冬の風が肌にしみて、心までも冷たくなるような気がする。今月に入っても、お客様からのご指名はなく、静かな時間が続いている。

このまま何も変わらないのではないかと、ふと不安に襲われることもある。それでも、止まない夜はないように、必ず春はやってくる。たとえ今は寒風が吹きすさぶ季節でも、木々のつぼみは密かに春の準備をしているのだ。

自分も同じように、今は「力を蓄えるとき」なのだと信じたい。どんな日も、笑顔と真心だけは忘れずにいたい。お客様の心を少しでも和らげられるような存在になれるよう、日々、自分を磨き続けよう。

この冬が終わる頃、暖かな風とともに、新しいご縁が舞い込んでくることを願って。

立也