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  • 2025-11-02

    反逆と左目と、押し入れの秘密基地

    ――子供の頃、押し入れの中にダンボールを置いた
    そこで僕は、秘密基地を作っていた

    その狭い箱の中から覗く世界が、なぜか好きだった
    光と影のあいだに身を潜めて
    テレビの向こうの世界を見ていた

    誰かが笑い、誰かが泣いていた
    けれど僕は、その中に入ることはできなかった

    暗闇と光の狭間にある景色は、静かで美しかった
    まるで僕が存在しない世界で
    物語だけが動いているようだった

    それでも、心の奥で願っていた
    いつか自分も、あの世界の中で
    物語を動かす側に立ちたいと

    ――時は流れ、僕は早朝のモノレールに揺られていた
    海の上を滑るように走る電車の窓に、疲れた顔が映る

    名刺には「役職者」と書かれているのに
    その肩書は、鎧というよりも鎖に近かった

    敗戦した兵士のように、責任だけを背負い
    誰かの成果を支えるための歯車になっていた

    早朝の誰もいない事務所で作業着に着替え
    広い館内を巡回しては、誰にも見えない戦いを終わらせていく

    眠い目をこすりながら
    フードコートの片隅で、無理難題を整えた資料を作る

    正しいことを言うほど、自由を奪われていくこの世界で
    僕の中の沈黙が、静かに自由を求め始めていた

    やがて気づく
    この静かな日常こそが
    僕の反逆を育てていたことを

    ――僕は「エリア11」と呼ばれる場所にいた
    そこでは、人は名前を失い
    番号で呼ばれ、監視されて生きていた

    十一番目に占領された地
    軍事勢力「Reign(レイン)」の旗が
    空を切り裂くように翻っていた

    自由という言葉はもう、誰も口にしない
    けれど、僕の中だけで
    その響きが静かに息をしていた

    そんなある夜
    夢の中に、一人の女性が現れた
    白い髪が風に流れ
    永遠の命を持つ彼女は
    瞳の奥に、時間の流れを閉じ込めていた

    彼女は言った
    「この世界を変えたいなら――
     立ち入り禁止区域へ行きなさい」

    目が覚めても、その声が離れなかった
    夜が明け、街が光を取り戻す頃
    僕はひとり、決めていた

    もう一度、空を見上げよう
    誰の命令でもなく、自分の意志で

    ――今日がその日だった
    立ち入り禁止区域へ向かう
    前日から装備は整えてある
    Reign(レイン)は僕の動きを
    すでに察知しているかもしれない

    もう、家に戻ることはないだろう

    夜になった
    空には満月が浮かび、雲がゆっくりと流れている
    街の外れ、かつての研究施設跡に立つ廃墟へと足を向けた

    崩れた壁の奥に、遺跡のような建物が見えた
    「あそこに何かがある」
    僕は小さく呟いた

    スコープを装着し、身を低くしてフェンスを越える
    視界に映るセンサーの光
    蜘蛛の糸のように張り巡らされた罠
    一度でも触れたら、終わりだ

    息を潜め、影と影の間を縫うように進んだ
    冷たい風の中で、鼓動の音だけがやけに大きく響く

    奥へ進むと、広い空間に出た
    そこには、巨大な球体の機械がひとつ
    鋼鉄の殻に覆われ、表面には「DANGER」の文字
    そして、ひとつの開放ボタン

    中には毒ガスが入っているかもしれない
    けれど、もう迷いはなかった

    ――僕はボタンを押した

    装置が低く唸り、振動が走る
    球体に亀裂が生じ、液体が流れ出した
    その中から、ひとりの女性が現れる

    夢で見た、あの白い髪の女性
    眠るように、静かに漂っている

    近づいた瞬間、心の中に声が響いた

    「私は契約を果たせる者を探している」
    「この永遠の呪いを、解き放って」

    彼女のまぶたがゆっくりと開く
    その左目が淡く光り、
    次の瞬間、僕の意識に彼女の声が流れ込んできた

    視界が白く染まり、世界が止まる
    悲鳴、祈り、怒り、願い
    無数の意識が渦を巻き、僕の中に流れ込む

    気づくと、彼女の姿は消えていた
    代わりに、僕の左目が疼いていた
    壁が僕の視線に呼応して、赤く光っている

    「自由を取り戻すための反逆」
    「その力で、大切なものを取り戻して」

    天井から響く声
    光が消えたあと、残ったのは
    胸の奥で脈打つ、見知らぬ力の気配だけだった

    ――その時、外から装甲車が走ってくる音がした
    入口の扉の隙間から外を見る
    夜が明けて、光が差し込んでくる
    押し入れの秘密基地から外を見るような錯覚に陥った

    Reignの部隊が、廃墟を包囲していた
    彼らの視線が、僕を正確に捉えているのがわかった
    装甲車から兵士たちが降りてくる
    銃口が一斉に僕に向けられる

    心臓が高鳴り、左目が熱を帯びて光った
    光が鳥のように、兵士たちへ向かって飛んでいく
    兵士たちの動きが止まり、
    僕の意識と彼らの意識が重なった

    この力は、人を絶対服従させる力だった
    兵士たちは今、僕の思い通りに動く

    僕は命令のように、言葉を放った
    「ショックガンで……撃ち合え」

    兵士たちは互いに銃を向け、
    引き金の音が、冷たい空気を切り裂く
    叫びもなく、気絶して崩れ落ちていく兵士たち

    頭をよぎった
    この力を使えば、僕は押し入れの秘密基地から飛び出して
    物語の主人公になれる

    ふと手を見ると、血ではなく赤い光が揺れていた
    この力は、自由のためのものなのか
    それとも、破壊のためのものなのか

    左目の赤い鳥が、行先を探していた

    ――その時、廃墟の建物に警報が鳴り響いた
    轟音がしたかと思うと、倒れた兵士たちの向こうに
    Reignの特殊部隊が、何十人も並んでいた

    強力な兵器が僕に向けられる
    僕は左目から、赤い鳥を兵士たちに向けて放った
    兵士たちは撃ち合い、次々と倒れていく

    視界が赤に染まり、世界が歪んで見えた
    僕の目は、暗闇の奥を見つめていた
    彼らの記憶、恐怖が光となって
    僕の意識に流れ込んでくる

    意識と意識が混ざり、境界が崩れていく
    いくつもの光が混ざり合い、やがて透明になった

    「……ゼロ」
    「あなたは無色透明のゼロよ」

    あの女性の声が、心の中で響いた
    無色透明になった僕は
    自分に番号がないことに気づいた

    「僕はゼロだ」

    兵士に向けていた赤い光を
    僕は、自分に向けて放った

    赤い鳥が具現化し
    僕を背中に乗せ、大空へと連れていく

    「エリア11」が、遠く下に小さく見えた
    「与えられた運命」「生まれた立場」「人としての限界」
    すべてに抗うために
    僕は、左目の光を他人ではなく
    自分に向けた

    自分で自分の意味を決めること
    それが、僕にとっての呪いを解くための「反逆」だった

    ――彼女から受け取った「反逆」の力は、
    闇にも、光にもなった

    世界は決して綺麗じゃない
    それでも、誰かを想い
    抗い、選び続ける人間の姿は、美しい

    選び続けた意志の光が重なり合い
    無色透明の、名もなきゼロとなって
    世界をわずかに動かした

    押し入れの中で願った、“物語を動かす側”に
    僕は今、現実の中で、静かに立っている

    ――この胸の奥で、まだ赤い鳥が羽ばたいている