写メ投稿
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2025-10-19
都会と花と、階段のリズム
涼しい風に吹かれて
新しい朝に淹れたコーヒーの苦さの中で
胸の奥に沈んでいた記憶が
浅い眠りの底で ゆっくりと蘇るカモメが飛んで 空へ向かう城
都会の片隅で揺れるコスモス
蜃気楼へと ダイブしていく深い眠りの中で見えたあなたは
まぶしくて 触れられないほどに輝いていた逃げられるストローをくわえ
夢の中へのパスワードを そっと呟くシャンパンの炭酸が消えて
泡は雲のように浮かび
音もなく消えていく他には見つけられない
街の孤独の中で
大切に 何度でも呼びかける物語の先は 曖昧で 純粋で
書いては消して
増えていく 雲の切れ端波が満ちて 潮が引く
降りる階段で リズムを刻んだ
楽しい夢の その先へ――そして朝が始まる
まだ夢の余熱を抱いたまま
僕は 静かに息を吸い込んだ


