写メ投稿
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2025-09-07
時計と影法師と、メリーゴーランド
雨ざらしの君と僕
風の上を転び進む音色無くしたものが多いと気づき
ただ星を見上げていた時計の針は右に回り続け
メリーゴーランドは淡く揺れ
星明かりの下で
ゆらゆらと影法師が踊る風は渦を巻き 夜を泳ぎ
君を雲の上へ連れ去っていく巴里のカフェで
月がひとつトーンを落とし
時計の背中に響く針の音僕らはただ音に黙り
心を傾け
白い雲のように浮かんでいた何色にも染まらない君
時計はまた動き出し
残りの命を輝かせる光の中で踊り
淡い氷の底のブラックに酔い
コースターに溜まった
雫が時間を零していく空の色は深みを増し
メリーゴーランドは円を描き
宇宙に僕らの影を映していくその影はゆっくりと
夜の果てまで広がり
まだ見ぬ朝を待ちながら
静かな旋律となって
心の奥で響いていた


