写メ投稿
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2025-08-04
ひまわりとヘルメットと、答えのない部屋
みんなが向かう方向に
何の疑いもなくついていく子どもだった
でも、ずっと胸の奥に
小さな問いがあった──
「本当に、これが正解なの?」会社の評価のための資格勉強
興味もないページを開く手は
まるで誰かの人生をなぞるようだったある日、本屋の棚の隙間から
自由に旅立った、ひとりの女性の物語が
僕の心をこじ開けた続きは、ブログにあると──
パソコンが苦手だった僕が
ブログを読むためだけに、PCを買ったページをめくるたび
彼女の旅と、僕の時間が
同じ風の中を進んでいた最後のページに添えられた
一枚の、ひまわりの絵僕は、忘れなかった
その日、国家のインフラを支える
巨大サーバーのメンテナンスに向かった冷たい空調の音
並ぶラックの光
5人の作業員と、張り詰めた空気突如──
メインブレーカーが落ちた制御装置のバグ
このままでは、列車が止まり
病院の人工呼吸器も、信号も、すべてが沈黙するリーダーが言った
「通常作業じゃ、もう間に合わない」
──STEM(ステム)を使うしかない脳とコンピューターを繋ぐ、禁断の装置
成功すれば一万倍の速度で処理できる
でも、失敗すれば…二度と戻れないリーダーがヘルメットを装着した
数分後、煙が上がり──沈黙した僕は、震える手で装置を被った
目の前が、闇に塗りつぶされる
──気づくと、そこは巨大な美術館
プログラムの中枢神経だった壁には無数の絵
知性、欲望、支配、権力、名声でもその奥に、
ひときわ柔らかな光の中で
“あのひまわり”が微笑んでいた僕は、ひまわりに手を伸ばした
世界が崩れ、音を失い、
次に目を開けたとき──
そこは、サーバー室だったすべて、動いていた
もう、誰かの評価のための人生はやめよう
資格では測れない道を
自分の感性で、積み重ねていこうあのとき
あの絵の中にあったのは、たしかに
旅の続きを歩く
「自由という答え」だったそれは、地図にも記されない
僕だけの“進む方向”を
静かに照らしてくれていた