写メ投稿
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2025-07-09
無音の風と言葉と、蜘蛛の糸
ほどけた糸は
きっと、もう戻らないと思ってた言葉が一つ、ずれて
気持ちが一つ、遠ざかって
心の奥に 無音の風が吹いた夜「もう無理かも」
そう呟いたのは、
ほんとうは 終わらせたいからじゃなかった苦しかっただけ
見てほしかっただけ
あなたの手が まだそこにあるって
信じたかっただけそれでも
待って、
黙って、
涙の中で 名前を呼んだ──その声が届いたとき
あなたは言った「やっと会えたね」
まるで──
光の届かない静かな底から
ひとすじの細い蜘蛛の糸に
そっと願いをかけるようにその言葉に
壊れたものが 音もなく
静かに、柔らかく
結びなおされたきつくなくていい
ゆるくてもいい
でも今度は、
ほどけてもまた、結べる蜘蛛の糸だと知ってるからまた、一緒に歩こう
「いつか」じゃなくて
「今ここから」ふたりの物語を、続けよう