「心理学を勉強してたんです」と言うと、決まって返ってくるのが「じゃあ人の心が読めるの？」という言葉。でも、実のところ心理学を学んでも人の心は読めません。むしろ、心を読もうとするよりも、そっと寄り添って“心が開かれるのを待つ”ことの方が大切だと学びました。

私が心理学を通して学んだのは、相手の気持ちに先回りして答えを出すことではなく、その人の“味方でい続ける姿勢”を持ち続けること。そして時間をかけて、丁寧に、安心して心を開いてもらえる関係性を築くことの尊さでした。

ときに「わかりますよ」と言う言葉よりも、「ここにいますよ」と伝えることの方が、ずっと深く相手の心に届くこともあります。

人の心は、テストの答えのように簡単に読み解けるものではないけれど、「一緒にいるよ」という想いが、何よりも強いメッセージになることを、心理学はそっと教えてくれました。