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写メ投稿

  • 2025-05-10

    命日

    ラッキーが食事を摂らなくなって一週間・・・・それはあまりにも突然の別れだった・・・

    今でもクッションベットの上で涼し気に眠ったように横たわる彼の姿が身に焼き付いて離れない・・・

     

    ラッキーとは、僕が13年半生活を共にした愛犬で、コーギーと雑種のミックス、毛並みは茶色、愛くるしい目とツンと立った耳が特徴で、雄のくせに座る時はいつもオネエ座りの可愛いやつです。小さい頃はいたずら好き、クッションや布団を引きちぎっては走り回り手を焼かされたが家族みんなに愛されていた。大きくなってからは見知らぬお客さんには吠えるなど番犬としての役割も果たしてくれていた。

     

    僕の離婚を機に、二人だけの生活が始まったが、最初は彼も寂しげにしていたものの、僕のことを心配してかいつも寄り添ってくれていた。

    散歩に行く時は、先頭はいつも彼、僕が少しでも遅れようものなら振り向いて立ち止まり、「早く来い」と言わんばかりに鼻を上下に揺らす。君は人間か?と思うほど賢い

    散歩は一時間では飽き足らず散々振り回されくたくた。13歳を超えると犬としては凄く高齢であるにも関わらず、よく食べよく歩き、よく寝ていた。

    そんな彼が・・・・

     

    突然、一切物を食べなくなった。大好きだったおやつすら・・・散歩にも行きたがらず、じっと横たわっているだけだった。

    さすがに心配していつもの獣医さんのところへ連れて行くもはっきりとしたことは分からず、二度三度通って、ようやく癌が破裂して危険な状態であることが分かった。

    先生はもう手遅れかもしれないと言ってきたが、僕はそんな馬鹿な、数日前は元気に走り回っていた・・・何かの間違いに違いない

    僕は方々手術できる病院を探し、ようやく世田谷にある大きな病院を見つけ、彼を連れて行った。彼はその時には目を閉じて虫の息になっていた・・・急がないと・・・

     

    病院に到着したが、先生からは「お腹を切ったりしないで優しく逝かせてあげましょう」と言われ、僕は頭の中が真っ白になった・・・・一体これは、夢なのか・・・

    彼を抱きしめながら病院を後にしたが、その時の僕は放心状態でどうやって帰ったのかあまり覚えていない。ただ高速道路を走っている時・・・

    隣の助手席に横たわれせていた彼が大きな声で「くうーん」と一声を上げ全身の力を抜いた。

    僕はハンドルを握りしめながら彼の最期を知り涙が止まらなかった。

    あの時の一声はきっと僕に「ありがとう」と言ったに違いない・・・・

     

    あれから5年、僕は未だロスのまま、まもなく命日を迎える・・・

     

    僕がなぜこのような悲しい出来事を日記にしたのは、彼の命日を迎えるにあたり何かに綴っておきたいと思ったからです。不愉快な想いをした方がいたら申し訳ありません。

    ただ、人は皆、様々な苦しみや悲しみを背負って生きていると思います。それを誰かに寄り添って貰うことで、少しでも気持ちを和らげたり、小さな勇気や希望が持てたら良いのではないかと思うのです。

    こんな弱い僕ですが、誰かに寄り添っていける存在になりたいと思っています。