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2023-04-24
No.24 人生で一番緊張した事
いちばん緊張したあと
いちばん悔しいおもいをするなんて。
中学3年の
県大会決勝の瞬間は忘れられない
1年、2年で県大会1位で
全国大会を決めたけど
1位になれば全国大会いける
って大会は3年生の時は2位で逃した。
ただもう1個
全国に行く方法があって
標準記録っていう
タイムをきること。
その大会の決勝戦だけは忘れられない。
認知症になっても忘れたくない
前の大会で1位とられたライバルHと隣のレーン
「いちについて」
の掛け声がかかる寸前まで
自分の鼓動を全身で感じた。
県大会の3連覇を逃して
このまま全国大会もいけなかったら
頑張る目的もなくなる
そこまで追い込まれた状況で
練習してきたからこそ
「この一瞬ですべてが決まる」
と思うと
興奮と緊張で
本気で心臓が爆発するんじゃないか
と思うほど動悸がした。
「いちについて」
の声が
かかるまで。
その後は完全にゾーン
隣のライバルH競って
同時にゴールした。
県1位になれば全国が決まる大会と違って
己の記録を極めた選手が集まる大会ってのもあって
標準記録をきって全国を決める人の方が
褒め称えられる傾向にあった
僕は0コンマ1秒
標準記録をきって
全国を決めた
Hは
0コンマ1秒
標準記録をきれなかった
人生で1番緊張した経験のあとは
人生で1番悔しくて泣いた経験をした
一緒に標準記録を切ろうと
約束したライバルの
泣き崩れる姿をみて。
普段は個人競技やけど
競う相手ありきのスポーツでもある
一緒に頑張る仲間ありきのスポーツでもある
同じ学校の仲間や先生
親からも祝福されたけど
祝福されるたびに悔しさを思い出す
決めた全国大会は
勝手にHの想いを背負って走った
初めて人のために本気で頑張ったかも
自己記録を更新どまりだったけど
人生で1番緊張した経験
のあとの経験も含めて
絶対に忘れない。
ありがとうH
まだ生きてるけど