写メ投稿
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2023-08-26
2023年 8月26日 土曜日
おはようございます
櫻井です
今日のコラム つづき
夏型肺炎とカビの特徴夏型肺炎は、症状が風邪とよく似ていますが、一つだけ私たちにも分かりやすい特徴があります。原因が自宅のカビなので、自宅を離れると症状が治まってしまうことが多いのです。
例えば旅行や帰省、出張などで、自宅以外の場所(ホテルなど)に数日間滞在したときは、咳がほとんど出ません。ところが自宅に戻ったら、また症状が出るようになります。勤めている人の場合は、職場にいるときは調子がいいのに、帰宅すると咳が出るケースもみられます。こうした場合には、夏型肺炎の可能性が高いといえるでしょう。
ただし、慢性化して肺の機能が弱ってくると、抗原となるカビがなくても咳が出やすくなってきます。できるだけ初期の段階で、旅行中などに症状が軽くなるかどうかを観察し、夏型肺炎の可能性がある場合は早めに受診しましょう。
原因となるトリコスポロンというカビは、温度が20℃以上、湿度が60%以上になると活動をはじめ、高温多湿になるほど繁殖し、胞子をたくさん飛ばします。そのため真夏を中心にして6月から9月くらいにかけてが、特に注意を必要とする時期です(※2)。
また繁殖しやすい場所は本来、古くなった木や畳、カーペットなどで、そのため古い住宅に多くみられました。
ところが最近は、マンションの気密性の高さが、カビの繁殖に適した室内環境をつくる要因となっています。とくに風通しが悪く、湿度が高くなりやすい場所は要注意。たとえばキッチンの流しの周辺、洗面所やバスルームと脱衣所、洗濯機置き場近くの床、北側の押入れや窓のサッシ回りなどはチェックが必要です。
エアコンの内部が、トリコスポロンの繁殖場所となることもあります。エアコンを一年中使用する家庭では、室内の条件(温度、湿度)がカビに向いていると、季節に関係なくほぼ一年中、注意が必要となることもあります。つづく…