しとしと、というよりも、ざあざあ。

窓を打つ音がやけにリズミカルで、いつもよりも時間がゆっくり流れている気がした。

外に出る気にはなれず、コーヒーをいれてソファにもぐり込む。

 

午後になって、雷。

空が怒ったような音を響かせて、胸の奥まで震える。

昔は怖かったこの音も、今はなぜか少し安心する。

世界が動いている音、という気がするのだ。

 

ぴかっと光った直後、数秒遅れてごろごろという重たい音。光と音のあいだに、自分の呼吸を合わせてみる。何も起きない部屋の中で、ただ雷だけが、世界の存在を確かめるように鳴っている。

 

こんな日は、何もしなくても許される気がする。ただ雨と雷と一緒に、少しだけ立ち止まっていてもいい。そんな一日。

 

今日も一日お疲れ様。

 

NOZOMU